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qualia 2 Production Note #03 フレンドレビュー(と最後のご案内)

前回もやりましたレビュー企画、今回も3名から頂けましたので紹介します!


武骨でいて優雅、無機質で動物的。
相反する要素が、作家のパーソナリティーを軸として自然に同居する一枚。
 
オリジナルアルバム"qualia 1"から間を空けずに発表された本作では、前作で定義されたサウンドスケープをそのまま拡張しつつも、これまでの氏の作品になかった新たな表現への挑戦が感じられた。
 
1曲目、深いリバーブのかかった瞑想するようなダブテクノは、前作との連続性を暗に示している。続く"Galungan in Kuta"は、本人が強く影響を受けたと語っていたバリ島での滞在経験が、直接的にサウンドにフィードバックされている、異色の作品。
 
昨今のハードグルーヴ回帰を踏まえたアグレッシブなテクノ"Flash Past"や、過去作のハードテクノをブラッシュアップした"Lost (VersionII)"がそれに続く。いずれも実用的なフロア向けトラックとして、10年以上にわたる長いDJキャリアで培われた「身体性」が、如何なく反映されている。
 
"Altar Track"は、前作収録版では生音に近いピアノとパーカッションで強烈な叙情性を打ち出していたが、ここではそれらが原形を留めないほど溶解して完全に混ざり合ったような、新しいアンビエント・ミックスとして再生。一方で次の"Twilight Wharf"では、オリジナルと同じイメージを保ったまま、リズムトラックがまったく異なるものに差し替えられており、その意外性のある跳ねかたに驚きを感じた。
最後は、ノイズが混信しながら消えていくようなアンビエントで、静かに幕を閉じる。
 
今回のアルバムは、音楽的にはいくつかのスタイルを飲み込みながらも、方向性は一貫しており、あたかもバラバラに立てられているように見える道標が、実は同じ行き先を示しているようなところがある。それは、氏が自ら「私小説的」と表現しているように、ごくプライベートな体験や感情をソースとして自然と表出してきた音を、前作から半年という短い露光時間で「撮影」できているが故なのかもしれない。
 
だとすれば、それらの道標が次に何を指し示しているのか。
本作を聴いて、まだ見ぬその先の風景にぜひイメージを巡らせてほしい。

Reviewer : R-9 / @epxstudio (EPX studio)
フリーランスのWEB制作者にして漫画家、テクノクリエイター、DJとしてマルチに活躍。直近では5/5コミティアに漫画家としてサークル参加、5/20に茶箱でドラムンベースイベント"SBCDNB"を開催するようです。

前作qualia 1がインダストリアル・テクノの新たな潮流への挑戦であるならば、今作qualia 2は新たな潮流の創造を感じられる。現在の主流となりつつある大胆な音使いを踏まえつつ、時にノイジーで暴力的に、時に美しく神秘的に響く音像は、独特の儚さ、美しさを包有している。よりストレートなメロディーラインでありながらよりストレンジな音選びをしていて、素人向けでもあり、玄人向けでもある。前作よりも深みを増したFumiaki Kobayashiの世界を堪能できるスペシャルな一枚を、フロアにも、ベッドルームにも。
Reviewer : Kei F / @gomma (5015: Sesame & Strawberry)
オンラインDJのプレイログとチャートを取り続けるブログ”5015: Sesame & Strawberry”を運営するDJにして、同人テクノ文筆作家。最近お忙しいのか活動を見かけてませんが、頼んだら快く引き受けてくれました。箱で聴きたいので誰かブッキングしてください!


いわゆる同人音楽界隈なら、このアルバムがリリースされるM3が約半年のスパンで開催されることから、半年おきのリリースペースが普通に思えてしまうかもしれないが、テクノのアルバムとしては、ともすれば異例というか異常とも言えるようなハイペースでリリースされる、フミアキさんによる[qualia] シリーズの2作目。
 
前作のレビューで、このシリーズが「模索の過程」であることは既に挙げさせていただいたが、今回は「行程の記録」とも言えるかもしれない。
 
旅行で赴いたというバリ島で受けたものがモロにとも言えるくらい出ているM-2、陰鬱かドラッギーかのどちらかに触れがちなこの辺りの音の中では、かなりニュートラルなバランス感覚で紡がれているダブステップ(というか2ステップ)的アプローチのM-6、そしてなによりも、橋(≒道)の外側から道のど真ん中に出たようなジャケットからも、意識的なのか無意識的なのか、前作のように内側を軸にすることにとどまらず、外での行程から受けたもの(記録や記憶)を内側で再構築したような部分が顕れているように思える。そしてその行程の光景は「例のキック!」とニヤリとしながら言えるようなM-4の、豪快なうねりとともに加速していく。前作にあった消失点は、もう遙か遠くだ。
 
その行程は3作目に引き続き、そしてこのアルバムを会場で手に取った人たちが、3作目への最初の行程を紡ぐのだ。あとはこのアルバムの音たちとともにどこかへ行くかだ。さっさと出かけていく、外へ、内へ。

Reviewer : wat / @shugoh (Thrust/loopdrive)
DJにしてテクノサークルThrustで活動するトラックメーカー。最近では秋葉原重工の同僚、ですねw相変わらず界隈では頼もしさのあるアクティブなDJ活動をしてますが、直近では話題の都市型レイヴRe:animationに出演、5/5のコミティアにもThrustで出展される予定です。

今回も音に対する姿勢や感性を信頼をしている3名に、素敵なレビューをしていただきました。各位お忙しい中、ありがとうございました!三者三様の視点や切り口があったり、逆に共通して感じてもらった印象もありますが、qualiaの根底にある一連の流れを的確に感じ取ってもらえていて、嬉しいです。前回同様、このレビューを通じて少しでも多くの人に興味を持って頂けたらと思います。

というわけでいよいよ明日M3で販売開始です!

M3-2012春@東京流通センター
第二展示場二階 あ-08b gatearray recordings
新譜 [GAR-q002]qualia 2 / 1,000Yen
新譜先着特典[GAR-TZ03]テクノ三昧#3(Ustream番組を録画したDVD-R, 無くなり次第終了)
旧譜 [GAR-q001]qualia 1 / 1,000Yen

先着特典は今回かなり数に限りがありますので、欲しい方は是非お早めにお買い求め下さい!

委託については今回もとらのあなさんにお願いするつもりですが、まだ申し込んでませんので暫く掛かると思います。出来る限り自家通販にも対応したいと思っています。とりあえず来れそうな方は是非会場に足を運んでください!音楽好きなら絶対楽しいと思いますので!


qualia 2 [GAR-q002]
Music & Photography : Fumiaki Kobayashi
Design : 12d

  1. Disgusted at Rainy Days
  2. Galungan in Kuta
  3. Flash Past
  4. Lost (VersionII)
  5. Altar Track (Spring Dub Mix)
  6. Twilight Wharf (Night Vision Mix)
  7. 35 Tones Circulation

Price : 1000yen (Event Only Price) / 1500yen (Shop Price)
Release on 30,Apr,2012 at M3-2012Spring.
TRC あ08b “gatearray recordings”

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