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「あるいは脳の内に棲む僕の彼女」読了

子供の頃からもともと割と本の虫なんですが、久しぶりに読み応えのある本が、特にSFでは本当に久しぶりに読めたので、軽く書評でも気取ってみたいと思います。

まずはじめに、表紙に騙されてはいけません!一見するとラノベ調のタイトルに萌えキャラと、帯から判るようにアンドロイド主題のSFですが、これは作者が完璧に理解した上で張った罠です。実際の本はハードカバーサイズの400pフルスペック、しかも中身は今やなかなか良作には出会わないという生粋のハードSFです。オレも「またまたこんな表紙使っちゃって」と軽い気持ちで手にとったんですが、パラパラ捲ったところでこれは良い方に裏切られる!と即座にレジに持って行きました。

舞台は近未来の関東。難病持ちのヒキオタが、やはり難病で死亡したネット友達から、最高の機能と完璧な容姿を持つ最新型の医療補助用第四世代人型AI”ゼルフィ・シュプリムTBA”を遺産相続するところから話が始まります。ここまでの件にはアキバ系の小ネタが織り混ぜられ、その道の人はニヤリとする場面が連発します。(例えば、人型AIの製造元VN社”ヴォーグス・ナノテク”は、ガレキ製造販売のボークスが由来)非コミュの主人公と無垢なAIとの出会いは甘々なラブコメ展開を予感させますが、別の場面では裏社会の陰惨なAIスナッフィング(陵辱と拷問)の現場で対象の人型AIが暴走し、人間への反逆と取れる殺戮が書かれ、主人公とAIは次第に陰謀と事件に巻き込まれていきます。

事件の核心に迫る過程では、人工知能の歴史と問題点、”意識”の発生と生命倫理、ポストヒューマンとしての人工生命の可能性などの多くのサブテーマが丹念に書かれています。やや話を詰め込みすぎてる感がありますが、作者は本職が勤務医さんとのことで、パラサイトイヴの瀬名さんを彷彿とさせる丁寧で緻密なSF的世界観です。個人的に把握してる範囲で挙げれば、アシモフ作品に始まり、ヴァーチャルガール、ブレードランナー、究極超人あ?る、銃夢、The Five Star Storys(ファティマ)、ToHeart(HMX-12マルチ)、攻殻機動隊といった、あらゆるジャンルの連綿たる人型AI・アンドロイドものSFの要素を数多く内包し、それらを上手く昇華して新しい解釈、結末へと辿り着いてると思います。

ただし後半?終盤が非常に読み解き辛い。二度読みしてなんとか8割わかったかな、ってとこ。テーマが広すぎるのと難解なメタファーが多く、わざと曖昧にしている部分が多すぎます。最近は自分もラノベを初めとした平易な小説に慣れすぎてる感もあり、正解を曖昧にして読者の考察と解釈に委ねるという箇所についてはそれも甘んじて受けますが。でも前半のSF的解説厨と後半の置き去りペースのギャップはちょっと不親切すぎるかなぁと思います。あと後半は前半より場面や状況の描写が分かりづらいかな。スピードが早過ぎる。上下で600pくらいはかけて欲しかったです。(新人だっての)

読書感としては、ギャルゲーメーカーですがニトロプラスの殺伐さを思い起こさせました。やってないけどカオスヘッドとかシュタインズゲートってこんなカンジかなー、とか。主従関係、人間には絶対服従、人権無き人型の扱いというAIの背景に序盤はファティマを強く想起しましたが、最終的には全身義体や脳の量子化という要素で銃夢、攻殻に収束したイメージです。特にオチの一部は原作・劇場版素子への新しい解答に成り得ると思うので、そのあたりが特に好きな人は是非読んでみて欲しいです。

3次元の存在であるアンドロイドがヒロインなのに、”脳内彼女”というスラングを想起させるタイトルの名づけの引っ掛けは見事でした。

PHANTASY STAR PORTABLE [SEGA]

PHANTASY STAR PORTABLE [SEGA]

ちなみにこのシリーズ初プレイです。先日やっとストーリーモード終わりました。っても職場でオン付き合いを前提で買ったので、当初はロクにストーリーを進めず、時間が出来て手を付け始めた頃にはLv.50くらいでした(^^;;; おかげで敵が紙切れ状態でほとんど作業に。まぁオンラインゲーの恩恵といえば聞こえはいいんですけど、ゲームとしては楽しめたかどうか…。ストーリーもセガらしい、くらいしか感想がないwwwこれからやる人はストーリーモード優先でやった方が、ゲームとしては楽しめると思います。キツくなったらオンで上げるとか。かなり短めで、多分20時間くらい。

どっちかと言えばオンラインがメインなんでしょうが、人とワイワイやってるとサクサクとレベルが上がるし武器も手に入るし、お金にもまったく困らないという、RPG的なストレスが一切無いのが特徴。モンハンのようにシビアすぎるアクションも要求されないので、レベルと情報量さえ近ければゲームの巧さではほとんど差が出ないと思います。逆に4人集まってればボタン連打でおkな敵の弱さ、強くても復活アイテムが10個持てる、という恐ろしい難易度の低さは、役割分担やコミュニケーションの必要を無くし、モンハン的なチームプレイゲームとして楽しむには微妙かもしれないです。考え方を変えて、武器やPA(必殺技)や見た目(キャラ作成・服装)の組み合わせで個性をアピールしつつガシガシ敵をなぎ倒すゲームとしてなら、十分楽しめます。

ちなみにオレはGMで銃器しか持ってないA-TOLLっぽい形のキャスト(Lv.80)と、PT(にする予定)の色白赤目ロリ巨乳のビースト(Lv.20)という大変残念なキャラを使ってます。

ゲームシステム的にも粗が目立つんですが、致命的だったりやる気を削ぐ程ではない所が、いかにもセガというか。キャラや武器のセンスもなんかクセがあって、久々にセガゲーを堪能。アイテムでドリキャスやサターンが出てるのには、軽く吹きましたwww

夏の独り映画祭

先週は映画を一気に4本ほど、休日とか帰宅後に観まくってました。

[エコール]
フランスの少女映画で、ロリ映画の最高傑作の呼び声が高いというw

外部との接触を絶たれた深い森の中の、古びた学校に閉じ込められて育てられる少女達の話。不条理で謎だらけの設定でストーリー性はまったく無く、美しい森と学校と少女という特殊な状況設定を楽しむある種の映像作品として観ないと退屈な、チルアウト幼女映画。その幻想的でどこか退廃的な世界観は、筋肉少女帯の”少女の王国”を思い出した。一方で性や暴力の直接表現はないのに、どこか背徳的で後ろ暗いイメージが映像に影を落とす。ホラーでもないのに、時々怖くなってゾッとします。

モダンな御伽噺が好きな人はオススメです。あとょぅι゛ょが好きな人w

[エミリー・ローズ]
エクソシストの元になった実話の映画化作品、といっても実話ベースなので無茶なホラー要素はなく、むしろサスペンス。悪魔憑きで死亡したエミリーの死亡責任をめぐる法廷サスペンスの合間に、回想でエミリーと牧師の闘いを描くホラーシーンが、絶妙なバランスで挿入される。ホラー的な要素もギリギリ現実味のあるラインで、映画用に脚色があるにしても、実際にあった話として観ると興味深いです。昔CXのアンビリーバボーで実話を追ってたんだけど、映画中にも出てきた悪魔祓いを記録した録音テープとかかなりマジで凄かった。

[宇宙戦争]
HGウェルズの原作の新・映画版。タイトルの割には一方的にやられっぱなしで、トムクルーズと家族がひたすら逃げ回るだけのパニックムービー。しかしこの手のパニックムービーで主人公と家族が死なないのはお約束なので、安心して観れるw。途中恐慌に陥った人たちに囲まれるシーンとか、その後の戦う気マンマンのオヤジとか、パニック状況における人間の狂気みたいなのの方が宇宙人よりよっぽど怖いな、と思った。

新たな侵略兵器”トライポッド”が旧映画版のイメージを踏襲しつつ、メカニカルにアレンジされててカッコイイ。そして原作同様のあの素晴らしく情けないオチは健在。

[ダヴィンチコード]
なんかいまさらかよってカンジですが、裏キリスト教ネタの真骨頂といえるサスペンス。

評判が良かっただけあって良く出来てるけど、裏の人物関係や宗教的背景が複雑な分、若干分かりづらい部分がありました。長編小説の映画化ゆえというのもあるだろうけど、多分映像や演技の細かい部分に意味があって読み取れてないんだろうなぁ、と思ったら原作読みたくなった。映画公開時に不思議発見でやってた特集を観てたので、絵画の謎や宗教の組織背景なんかにある程度予備知識はあったけど、Wikiで調べたら元ネタからしてウソと仮説がごちゃ混ぜになってるんですね。上手く組み込んでるなぁ。原作は主人公シリーズものらしいので、他のが映画化した際は劇場で見たいなと。

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